Notionで変わる!効率UP術

NotionデータベースとGoogle Calendar連携によるプロジェクト進行管理の効率化

Tags: Notion, Google Calendar, 連携, プロジェクト管理, 効率化

はじめに

プロジェクトの進行管理において、タスクの期日や重要なイベントの情報を複数のツールで管理することは、情報の二重入力や手動更新の漏れといった課題を生み出すことがあります。特にNotionで詳細なプロジェクト情報を管理しつつ、Google Calendarでチームや個人のスケジュールを共有している場合、これらの情報をいかに効率的に連携させるかが重要となります。

本記事では、NotionデータベースとGoogle Calendarを連携させることで、プロジェクトのスケジュール管理を効率化し、情報の一元化とチーム内の情報共有を円滑にするための具体的な方法について解説します。手動での転記作業を削減し、常に最新のスケジュール情報を参照できるワークフローの構築を目指します。

なぜNotionとGoogle Calendarの連携が必要なのか

Notionはその柔軟性から、プロジェクトに関するあらゆる情報を集約するハブとして機能します。タスク詳細、担当者、進捗状況、関連ドキュメントなどをデータベースで管理することで、プロジェクト全体の可視性を高めることができます。

一方、Google Calendarはチーム内外とのスケジュール調整や会議設定において広く利用されています。個人の予定だけでなく、チーム全体のイベントやマイルストーンをカレンダー上で共有することで、期日に対する意識を高めることが可能です。

しかし、Notionのデータベースで設定したタスクの期日をGoogle Calendarに手動で登録したり、Google Calendarで決まった会議をNotionの議事録ページに関連付けたりといった作業は、時間と手間がかかります。これらの連携を自動化することで、以下のようなメリットが得られます。

NotionとGoogle Calendarの連携方法

NotionとGoogle Calendarを連携させるための主要な方法としては、以下の選択肢が考えられます。

  1. Notion APIを利用した独自開発: プログラミングスキルが必要ですが、最も柔軟な連携が可能です。特定の複雑な要件に対応する場合に有効です。
  2. ノーコード/ローコード連携ツール: Zapier、Make (旧称 Integromat) などのサービスを利用します。これらのツールを使えば、プログラミングの知識がなくても、GUI上で連携設定を行うことができます。本記事ではこの方法に焦点を当てます。

ノーコードツールを使った具体的な連携設定例

ここでは、ZapierまたはMakeを利用して「Notionデータベースに期日付きのタスクが追加・更新されたら、Google Calendarにイベントを自動作成・更新する」という連携設定の手順概要を解説します。

事前準備

Zapierでの設定例(「Zap」の作成)

  1. トリガー設定:
    • App: Notion
    • Event: New Database Item または Updated Database Item を選択します。特定のデータベースでアイテムが追加・更新されたことをトリガーとします。
    • Account: 接続済みのNotionアカウントを選択します。
    • Trigger: 対象となるNotionデータベースを指定します。
    • Options: 必要に応じてフィルター(例: Dateプロパティが空でないアイテムのみを対象)を設定します。
  2. アクション設定:
    • App: Google Calendar
    • Event: Create Detailed Event または Update Event を選択します。今回は新規作成と更新に対応するため、やや複雑な設定が必要になります(例: Find Event で既存イベントを検索し、あれば更新、なければ新規作成)。
    • Account: 接続済みのGoogle Calendarアカウントを選択します。
    • Action: イベントの詳細を設定します。
      • Calendar: イベントを作成するGoogle Calendarを選択します。
      • Summary (タイトル): Notionデータベースのタスク名/イベント名のプロパティをマッピングします。
      • Start Date/Time: NotionデータベースのDateプロパティをマッピングします。時間情報が必要な場合は、Dateプロパティで時間を指定できるように設定します。
      • End Date/Time: 必要に応じて設定します。終日イベントにするか、特定の終了時間を設定するかは、NotionのDateプロパティの設定に依存します。
      • Description (説明): Notionデータベースの他のプロパティ(担当者、ステータスなど)や、NotionページのURLをマッピングすることで、カレンダーイベントからNotionの詳細情報へ簡単にアクセスできるようにします。
      • Location, Attendeesなども必要に応じてマッピングします。
  3. テストと公開: 設定したZapをテストし、想定通りに動作することを確認したら公開します。

Makeでの設定例(「Scenario」の作成)

Makeでも同様に、Notionモジュールをトリガー、Google Calendarモジュールをアクションとしてシナリオを構築します。

  1. トリガー設定:
    • Module: Notion
    • Trigger: Watch Database Items を選択します。特定のデータベースでアイテムが追加・更新されたことを監視します。
    • Connection: 接続済みのNotion接続を選択します。
    • Database ID: 対象となるNotionデータベースを指定します。
    • Limit: 一度に処理するアイテム数の上限を設定します。
    • Filter: 必要に応じてフィルターを設定します。
    • Sort: アイテムをソートする基準を設定します。
  2. アクション設定:
    • Module: Google Calendar
    • Action: Create an Event を選択します。新規作成と更新に対応するためには、Routerと Search Events および Update an Event モジュールを組み合わせる必要があります。
    • Connection: 接続済みのGoogle Calendar接続を選択します。
    • Calendar ID: イベントを作成するGoogle Calendarを選択します。
    • Title: Notionデータベースのタスク名/イベント名のプロパティをマッピングします。
    • Start Date/Time: NotionデータベースのDateプロパティをマッピングします。
    • End Date/Time: 必要に応じて設定します。
    • Description: Notionデータベースの他のプロパティや、NotionページのURLをマッピングします。
  3. シナリオの実行設定: シナリオの実行頻度(例: 15分ごと)や、エラー時の挙動などを設定します。
  4. 保存とアクティブ化: 設定したシナリオを保存し、有効化します。

これらの設定により、Notionで期日を含むタスクやイベントが登録・更新されるたびに、Google Calendarに自動的に反映されるようになります。

連携をさらに活用するためのポイント

まとめ

NotionデータベースとGoogle Calendarを連携させることは、プロジェクトのスケジュール管理やチーム間の情報共有を劇的に効率化する有効な手段です。ZapierやMakeといったノーコードツールを活用すれば、プログラミングの知識がなくても比較的容易にこの連携を実現できます。

本記事で紹介した設定例を参考に、貴社のプロジェクト進行ワークフローに合わせた連携を構築してみてください。情報の手動転記作業から解放され、常に最新かつ正確なスケジュール情報をチーム全体で共有できる環境が整えば、プロジェクトはよりスムーズに、そして効率的に進行することでしょう。Notionと外部ツールとの連携は、日々の業務効率化の可能性を大きく広げます。